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ミツクニ
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安中市に生息

2021年07月09日

パチモンの高級時計

パチモンの高級時計
No.17

深夜の喫茶店のバイトが本職になり、大学に行かなくなった。深夜のバイト仲間は早稲田の2部の学生が多かったが、本職やヤバイ経歴の人もいた。
 バイトから社員になり深夜から朝番のホールに移った。朝番はモーニングとランチの2度ピークがある。しばらくホールのウェイターをしていると、自分がぼっちゃんと呼ばれている事に気がついた。ボーッとしている方のぼっちゃんだ。回転の速い、早番の動きについていってなかったらしい。
 そんな事もあったが、ホールの仕事もこなせるようになり、主任になった。朝の喫茶店は一人客が多く、一人でトレーにお冷を20個近く持ち、無くなるまで20人分のオーダーを取ってくる。当時は、全部頭に入れてキッチン前に戻ってから、伝票を書くのだ。今では神業の様だが、誰もが当たり前にやっていた。
 そうこうして、2年でサブマネージャー、黒服まで上り詰めた。
従業員を集めてのミーティングでは挨拶の仕方から声の出し方、サービスの仕方まで教育した。営業中も声が出てない従業員を呼び出しては、注意をしたり教育には力を入れた。
 バイトの面接採用もした。当然可愛い子が面接に来れば、時給高めで採用した。新しいランチメニューや食事メニューも考えた。食事メニューも増えて、ハンバーグやカレー、生姜焼きもやる様になった。そのおかげで、自炊には困らなくなった。
 21か22歳の頃の話である。
やばい経歴の人の話は面白かった。パチモンの時計を高級時計と偽って、田舎の街から街と旅しながら売るのだ。
 昔のスポーツ新聞には、高級スポーツカー運転手募集という求人広告が必ずあった。4人1組でスポーツカーに乗り、売れるまで帰れない旅に出るのだ。
 すみませんがこの時計を買って頂けませんか?高級時計を扱っているんですが、火事にあいましてどうにか時計だけは持ち出したんですが、着の身着のままで。普段の売値は100万何ですが、どうしても現金が欲しいので5万でいいです。という感じで、ホテルでロールプレイングまでして新人を鍛えて売り歩く。売り尽くすとさっさと別の街に移動するのだ。
 




Posted by ミツクニ at 21:04│Comments(0)
 
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